オーナー様の事業継承を見据えたプロジェクトとして計画が始まった。
ご購入された土地は現オーナー様のご自宅に隣接する広大な土地で、敷地延長を介して接道しているが、4方を住宅地に囲まれた土地で直接道路からは覗う事はできない。
このある意味特殊な条件は時として有利に働く場合がある。
その部分をクローズアップさせることからコンセプトを構築させた。
交通量の多い幹線道路沿いに計画されることが多い事務所建築物であるが、これほど静かな環境の建築は珍しい。
この広大で静かな土地の何処に計画するのがベストか?
近隣住宅からの視線と日当たり、アプローチから駐車スペースまで総合的に判断し配置を計画した。
建物本体も綿密に計画されている。
明るい事務所にするためには窓面積を大きくする必要があるが、逆にプライバシー確保が難しくなる。
それを解決した方法は、窓の位置と通路・その南側のガーデンスペースの位置関係である。
外観配色もライトグレーと桧無垢材の2色に絞り他の色は排除。
静かに佇む雰囲気を醸し出している。
事務所内部に足を踏み入れると圧巻である。
正面に目に入るのが木製でのオリジナルキッチンである。
このキッチンは視覚的にインパクトを与えるだけでなく、事務所スタッフの休憩時にも、接客室へのお茶出しにも使いやすい位置に設置されている。
そして壁一面の広大な造り付け書棚とカウンターがさらに強烈なインパクトを与える。
ここでも配色はホワイトと木目色の2色であり、一般的な事務ロッカー・事務書棚を不要としている。
事務所の採光は写真の通りとても明るい。
また熱交換型集中換気扇も設置してあり、ランニングコスト低減にも一役担っている。
隣接した形で接客室・ロッカールーム兼書庫・洗面・WCを有している。
これほどまでに事務作業環境が良好で、驚きとハイセンスな事務所は稀である。