弊社を長年支えてくださる協力業者様より、ご息女ご夫妻の住まいづくりという重厚なタスキを渡されたことから、このプロジェクトは始まった。信頼を寄せてくださるプロフェッショナルからのご紹介は、私たちにとっても身の引き締まる想いでのスタートとなった。
外装の仕上げを担ったのは、ほかでもないお父様ご自身である。自らの手で張り上げられた外壁と屋根。その一枚一枚にご息女ご夫妻への想いを込めて施工された仕上がりは、職人の矜持と家族の絆が目に見える形で結晶し、端正な佇まいを見せている。
内部空間は、ご主人の溢れんばかりの情熱を形にする「没頭の場」を軸に構成されている。プラモデル製作のための専用室、そして防音や音響、プロジェクターの投影距離に至るまでミリ単位で綿密に設計されたシアタールーム。日常の喧騒を忘れ、好きなことだけに意識を向ける時間は、住まう人の心を豊かに耕してくれるだろう。
また、共働きで多忙な日々を送るオーナー様ご夫妻のために、家事の負担を軽減する動線設計にも注力した。脱衣室からランドリースペースへの流れるような配置、そして天候を問わず洗濯を完結させるガス衣類乾燥機の導入。これら機能的な裏付けが、ゆとりある時間をもたらす仕掛けとなっている。
職人である父が外を守り、家族の「好き」が内を満たす。趣味を愛で、日常を慈しむ。そんな、日々の悦びに 没入する家 が完成した。