こんにちは。
先日新築工事をさせていただきました岐阜市のN様邸へお伺いしたところ、玄関先にちょこんとかわいらしくご主人が植えたという木がいました。
その名も「アオダモ」。おおっ、ピーンと来ました。ご主人は野球が趣味だったはず、なるほど~。
アオダモは「バットの木」とも呼ばれていて、野球のバットやテニスのラケットなんかがアオダモから作られていることで有名です。ご主人もそれをご存知で、あえて選ばれて植えたのでした。
こうして住まう方にとって思い入れがあったり、意味を持たせて木を植えるって、とっても素敵だなあ~と思いました。N様、ほっこり気分をありがとうございました。
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こうした木の特性を知る面白さは、以前通っていた専修学校(岐阜県立森林文化アカデミー)で教えてもらいました。林業・森林環境教育・木造建築・木工を教えている風変りな学校です。私は木造建築専攻でしたが、共通科目として、建築以外の授業も沢山受講しました。その中で一番面白かった授業が林業の「樹木同定」の授業でした。(建築じゃないんかーい!)
専門の先生たちと山の中を歩き、実際に生えている木を見ながらそれらの特徴や特性を聞き、木の名前を覚えないといけません。最終的には80種類覚えることが必要で、正答率8割以上でないと単位が貰えず卒業できません。。
何の木か判別するためには樹形を見たり、周りに出ている実生を見たりと色々な方法があるのですが、一番分かりやすいのは葉を見ることでした。
その時のおすすめ図鑑がこちら!
「樹木の葉」
山と渓谷社 林 将之 著
長年樹木関係に携わる先生方が絶賛していた図鑑で、とても分かりやすいそうです。
葉の実物がスキャンされています。
この図鑑片手にどう判別していくかというと、下記3つのポイントで絞りこんでいきます。
葉の形・つき方、葉の縁の3つです。
①葉の形
不分裂葉:切れ込みが入っていない葉。サクラとかです。
分裂葉:切れ込みが入っている葉。イメージしやすいのはモミジ。
三出複葉:3枚で1枚の葉を構成している。
羽状複葉:羽みたいな葉。バラとかです。
掌状複葉:手のひらのように5枚で1枚の葉。トチノキやアケビなど。
針状葉:マツやスギなどの針みたいな葉。
鱗状葉:うろこ状になっている。ヒノキなど。
②葉のつき方
葉が1枚ずつ互い違いについているものを互生、対になっているものを対生といいます。この違いはとっても判り易い!あとは裸子植物のはね状や立体的な束状があります。
③葉の縁の形
これもとっても判り易い特徴!葉の縁がツルっとしているか、ギザギザか?
こんな感じでまずは大きなカテゴリーに飛び、各個体のあてをつけてその頁へとんで、さらに確認するといった流れです。
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自粛期間が明けるのはもう少し先のようですが、晴れて自由の身となりましたら久しぶりに図鑑片手に山散策もいいなあと思います。
興味のある方、よかったら一緒に山に行きましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
営業課 八代